■行ってきました

ササの観察:オゾ谷〜クラシ・イブネ 2008.6.7  T.Yamada

オゾ谷からクラシに登るのははじめてである。愛知県連でのササ枯れ調査は5月と11月に実施することになっているのだが5月に行くことが出来ず6月7日に観察してきた。クラシでは枯れた標ササが低くなり。イブネでは枯れた後の植生に変化があるように思われた。

1. 愛知川の渡渉を終えて
MMさんの車に4:45迎えに来て頂きTe.Ya.さんと3人である。朝明駐車場で準備を済ませ6:00スタートした。林道は濡れて水が流れている。今朝まで雨が降っていたのだろう。この様子では渡渉が心配だ。最初の石積みのところは工事中で板が渡してあった。次の石積みで靴が水につかる。登山道も水が流れていた。愛知川は増水していたものの澄み切っている。靴を脱いで慎重に渡渉する。膝下で捲り上げたズボンが濡れる程度であった。
2. 急な尾根を見上げる
愛知川に沿って下流に向かう。平坦な樹林でどこでも歩ける。所々明確な踏跡が残っている。西から尾根が張り出したところが崩れていて高巻きせざるを得ない。オゾ谷を超えた所は広くなっていて山側に踏跡がある。はっきりした路が窯の並ぶ石垣まで続いている。精錬場の跡らしい。谷に入ると左岸に洞穴が2つあった。25000図を見ながら左からの谷を見送り大きく左に曲がると2本水が落ちていた。ここは登れそうも無い。開けた沢が入ってくる。ここを登ろう。少し登ると次の沢が一緒になっていた。ここから本流と思われる谷を見ると滝が落ちている。右の尾根に登りたいが傾斜が強すぎる。
3. クラシ山頂にてLのMMさんとTe.Ya.さん
伏流になったり水が流れたりするガラガラの沢を行くと右の斜面の傾斜がやや落ちてきて登れそうだ。踏跡があるように見える。潅木のある所のほうが安全だが潅木はまばらだ。急登して尾根に上がったらしい。しかし上を見るとシャクナゲのある一層の急傾斜が待ち構えている。木の根に助けられ登って見るとまた同じように続いている。この繰り返しであった。傾斜が緩やかになるとブナの原生林になり下草のササは無いと同然だ。すぐシャクナゲの群生しているクラシの山頂に出た。
4. クラシササ枯れ観察1
クラシ観察点(No.6)では決められた撮影ポイントで写真をとり土壌を採取して赤布を着けた標ザサを計測する。枯れた稈の高さは57cmになっていた。昨年11月には1mであったのだが。
5. クラシササ枯れ観察2
一昨年5cmの新芽は昨年11月には葉を落としていた。今回の計測でも葉は無く4cmになっていた。1m四方のなかの総本数は35本であり昨年11月より5本増えていた。今年の新芽と思われるものは12本あった。総数は毎年11月より5月の方が多い。
6. 国見岳・御在所山・鎌ヶ岳をバックにMMさんとTY
この平らなピークは完全にササが消えた感じでここに立っている木は昨年11月には葉を付けていた。周りの木は倒れていく。毎年ここで写真を撮っているので違いが良くわかる。
7. イブネ北端にて甲津畑からのパーティーと一緒に(TYは撮影)
イブネ北端の新観察点(7-2)で観察を終えて北端の標識のある旧観察点でササを見ているとイブネ方向から声が聞こえたように感じた。しばらくするとSHさんの声がはっきりと聞き取れた。甲津畑から登っている「あつた」の4人パーティーである。計画時点で山頂で会えるだろうと言っていてその通りになった。
8. ホオノキ
SHさんがホオノキに花が咲いていると言う。天辺に一輪白い花が咲いていた。一段下りてシャッターを切った。遠くに霞んで左から野登山・宮指路岳・仙ヶ岳東峰のようだ。
9. ヤマツツジ?
イブネ・クラシの平原状山頂丘は鈴鹿山系で最も早くササ枯れがはじまったと思っている。01年の時すでにササは枯れがはじまり稈に小枝が密集し小さな葉を付けていた。ヤマツツジと並んでそれよりも高くサラサドウダンが咲いていたことを思い出す。今回はサラサドウダンは花期を終えているようであった。アセビの幼樹が増え倒れかけたヤマツツジも花を付けていた。何本かタニウツギやカマツカ?の花も見られた。
10. イブネササ枯れ観察
イブネ観察点(7-1)の県連定点観察点の標札は割れ落ちていた。最初の観察点は北側(写真のこちら側)にあったのだが1m四方の鎖がいたずらされたこととシノ類の繁殖でササの計測が不可能となったため45°西側に回転し新観察点を設置した。しかし今回これも風によるものか計測は諦めざるを得なかった。この一帯シノ類やシダ類は衰退しているように見えヒカゲノカズラが勢いを増しササが多くなるように感じた。アオマムシグサもあった。写真をとり土壌を採取し観察を終了した。
11. 甲津畑メンバー
イブネでササの観察をしている間に北端で別れた4人はクラシに行って戻って来た。御在所山を見ながらSHさんを先頭にYHさん・MMさんJHさんと快調のようだ。新人のYHさんとMMさんはこちら向いてピッケルを持った右手を上げてハイポーズ。
12. 大きなスギの木
佐目峠の手前で4人と別れ谷沿いを適当に下って行く。踏跡に出合い緩やかに下り下重谷を越えてさらに下るとスギ峠からの一般登山道に出る。谷を右岸に渡りなお下ってコクイ谷の出合いに出て渡渉する。ここは靴を脱ぐことなく石飛で越すことが出来た。路なりに行き上水晶谷を石飛して渡りタケ谷の手前に太い大きなスギがある。根の平峠から朝明駐車場に戻り帰路三休温泉にて汗を流した。採取した土壌をpH測定のため県連事務所に寄って頂き家まで送って頂いた。

概念図はこちら
オゾ谷〜クラシは当初5月25日に12人での計画であったが雨模様のため延期したものである。このルートは大勢で行くところではないように思った。


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