■行ってきました

塩見岳・蝙蝠岳をゆく 2011.10.1 内藤

種別:個人山行  目的:塩見岳を楽しむ  山名:塩見岳(3046m)、蝙蝠岳(2864m)
山域:南アルプス
メンバー:CL…K味さん、M村さん、K斐さん、N藤    の4名
日程: 9/22(木)〜9/24(土) 1泊2日(前夜発)  天候:晴一時曇
コースタイム: 9/22(木) 23:00会事務所―24:50松川IC―2:45鳥倉林道ゲート前P(幕営。3:30就寝)
        9/23(金) 5:30起床。6:45鳥倉林道ゲート前P…7:05登山口 7:15…10:20三伏峠10:45
                …12:35本谷山12:45…13:55塩見小屋(水汲み後小屋泊。18:30就寝)
         9/24(土) 4:00起床。5:33塩見小屋…6:30塩見岳6:55…9:00蝙蝠岳9:30…
         12 :00塩見岳12:15 …13:10塩見小屋13:55…15:15本谷山15:25…
         16:15三伏峠16:25…18:05登山口18:15…18:55鳥倉林道ゲート前P

9月末の三連休、これが今シーズン最後のアルプス縦走のチャンスかもしれないなあと考えていたところK味リーダーから塩見〜蝙蝠のお誘いをいただきました。ちょうど、I川さんから塩見岳はかっこいいという噂を聞いたばかりだったので、喜んで参加することに。木曜の夜、会社の飲み会から事務所へ直行。同僚に山姿を冷やかされて恥ずかしかったけれど、家まで帰る暇が無いので仕方ありません。
順調に高速を走り、暗い山道を抜けて鳥倉林道ゲート前駐車場へ到着。紙と手洗い場備え付けの立派な水洗トイレがあります。テントを設営して寝ようとすると、しとしと霧雨が降ってきました。あれ〜天気予報では晴れだったのに…と少し不安になりながら就寝。ところが、次々にやって来る登山者の車の音でなかなか眠れません。以前の南アルプスは静かで人がいなかったのに。とはK味リーダーの言。昨今の登山ブームは大変なもののようです。

ともあれ翌朝は5:30起床で身支度を整えます。コンタクトを装着する手間を惜しんでメガネで登場すると、女性お笑い芸人の光浦さんに似てるねと言われ、帰るまでずっと「光浦さん」と呼ばれることになりました。
空模様は薄曇り。しっとり雨を含んだテントは、いかにも重そうです。本体係のM村さんとフライ係のK斐さん気の毒だなあと思いつつ、自分はコッヘル係で楽をさせてもらいます。登山口まではアスファルトの林道歩き。てくてく歩いていると、後ろから廃棄物運搬車がやって来て、追い抜き様に「乗っていくかい?」 やあ有難い!と荷台へ乗り込むと、青森から来たという二人の先客が。六人の廃棄物を乗せて、運転手さんは結構なスピードで走ります。しっかり掴まっていないと落っこちそうでスリリングでしたが、時間が短縮できて助かりました。運転手さん、ありがとうございました。

登山口からは尾根に沿ってぐんぐん高度を上げていきます。本山行の直前、日本を縦断していった台風15号の影響が心配でしたが、沢の水が少し増えているくらいで、道はしっかりしていて歩き易かったです。途中ルンゼにかかる木橋の手前で一度休憩を取り、三伏峠小屋へ到着。のんびりペースで歩いたので、あまり疲れもありません。ここでトイレを借りましたが、紙が備え付けで使い易かったです。テン場も区画がはっきりしていて明るく平坦で快適そうでした。行動食を口にして、再びゆるやかに登っていくと、東に塩見岳の勇壮な姿が現れました。雑誌で見た通り、兜みたいでかっこいい!雲の切れ間を狙ってバシバシ写真を撮りました。

 
 三伏峠小屋にて。
 
 雑誌でよく見るかっこいい塩見岳の姿。


本谷山を過ぎ、急登を登り切ると突然眼下に建物が現れました。やったー今夜のお宿・塩見小屋に到着です。背後には天狗岩と塩見岳が二本の牙のように聳えています。雲が切れてきて、気持ちよく幾重にも伸びた尾根も眼前に広がります。K味リーダーに教えてもらって仙塩尾根を見ると、何てのびのびと解放感のある尾根なんでしょう。行く先を見据えながら二、三泊でのんびりと歩いたら、さぞ気持ちが良いだろうなぁとワクワクしてきます。
白峰三山、仙丈ヶ岳… 初日の行程を無事終えて、雄大な南アルプスの風景に見入っていましたが、そろそろ水を汲みに行かねば。と動き出します。塩見小屋は幕営禁止なので小屋泊まりですが、自炊なので水を調達しなければいけないのです。山腹を縫って往復小一時間ほどかけ、みんなの水筒にたっぷり水を満たして帰ってきたら、干しておいたテントもよく乾いています。やっと安心して冷たいビールで乾杯です。ですが一気に気温が下がり寒いくらいなので、四人で二本にしておきました。私がチキンラーメンとおにぎりを食べて一服していると、一緒にカップ麺を食べていた他のみんながいそいそとサトウのごはん+レトルトカレーを食べだします。重いのにボッカしてきてすごいなあと感心してしまいます。

 
 塩見小屋に到着。後ろには天狗岩と塩見岳がのぞいています。
 
 いつかきっと歩いてみたい、のびのびと気持ちのよい仙塩尾根。
 
  塩見小屋から水場へは足場の悪い道。迷子になりそう。


寝場所は雑魚寝と思っていたのですが、我々はシュラフ持参であったためか二段ベッドを割り当てられました。上下それぞれ一畳ほどのスペースに二人ずつ眠ります。個室感覚でよかったのですが、出入り口のすぐ脇だったため、人が出入りするたび開閉の音と隙間風が気になってしまいました。
ちなみに塩見小屋では携帯用トイレを使用します。初体験でしたが、綺麗だし臭わないし使用後のものは処分してもらえるので快適でした。翌朝は大変冷え込んで、外に出しておいたコッヘルに残った水が凍っているほど。ですが星がくっきり光るのが見えて天気は良さそう。軽く朝食を摂って、残地できる装備は小屋に置かせてもらって出発です。
塩見岳直下は岩場となっていて緊張しますが、足元を確認しながら一時間程で登頂。太陽も上がってきて良い気持ちです。美しい富士山の姿と、これから行く蝙蝠岳への尾根がよく見えます。ミーハーな私は塩見岳しか知らず、ここを今山行のメインと捉えていましたが、今眼下に見える蝙蝠尾根もまた、仙塩尾根に負けず劣らずのびやかで気持ちがよさそうです。実際歩いてみると、本当に明るく楽しい稜線漫歩。歌でも歌いたくなるようです。
蝙蝠岳も頭のすっきりした秀麗な山姿。山頂からは富士山や南アルプスの主峰が一望!こんなに素晴らしい景色なのに、他には誰もいません。のんびりと静かに絶景を楽しんでの帰り道に、蝙蝠岳を目指すパーティーに一組会っただけです。真っ青な空の下で白く広いガレ稜線を歩いていると、南アメリカとか中央アジアとか、スケールの大きな外国にいるような気持ちになりました。

 
 塩見岳頂上直下の岩場へ向かう。
 
 塩見岳・東峰に到着。
 
 塩見から見た富士山と蝙蝠岳(右手前のシルエット)
 
 蝙蝠岳山頂でミンティアガール風に富士山と。
 
 快晴の空。白い礫地。果てしない解放感。
 


再び塩見岳を経由して小屋へ戻り、トイレやジュースを飲んで休憩。残地したものをザックに詰め込んでいると、K斐さんが「今日は三伏峠にテン泊ですよね?まさかこのまま下りるんじゃないでしょうね?」と言いだしました。
私は今日中に下山することなど全く考えていなかったのですが、蝙蝠岳からの素晴らしい眺望を見た後では、あれ以上は無いだろうし明日一日ゆっくりできるし、下りていいかと思い始めました。
K味リーダーも下山を視野に入れたらしく、「三伏峠に着いた時点で様子を見て判断する」と宣言。下りるとなると今まで担いできたテントや昨日たっぷり汲んだお水が無になります。
K斐さんが「テントここまでボッカして干しただけじゃないですか」と真っ当なことを言っているのがおもしろくって、お腹が痛くなるくらい笑ってしまいました。
なんとなく今日中下山がみんなの共通認識となったのか、三伏峠まで順調な足取りで下りて来れました。K味リーダーが下山の最終決定をしたところで、K斐さんとM村さんが塩見小屋から背負ってきた水を捨て、登山口目指してとっとこと下ります。
 
  下山に備えて水を捨てるK斐さん。三伏峠小屋にて。


最後二時間くらい、と思っていたのですが、予想以上に疲労し、登山口に着いた時にはヘロヘロに。ともあれ、何とか真っ暗になる前に林道へ下りられてほっと一安心。考えてみると、私の最長行動時間が更新されていました。駐車場までの小一時間のアスファルト道歩きが、途方も無く長く感じられました。
車に乗り込み走り出した時には、車ってホントに便利だなあと実感しました。

本山行では天気に恵まれて、素晴らしい稜線歩きと眺望を楽しむことができました。それに加えて、メンバーの皆さんがとっても楽しい雰囲気を作ってくれて、いつも笑っていられました。私の体力不足と岩場歩行に難があるという点についてもカバーしていただいて、本当にありがとうございました。


山のアルバムに戻る   トップページへ戻る