■行ってきました

安楽越 〜 仙ヶ岳

ササの観察をしたくて、3月21日HSさんと安楽越に車を置いて県境縦走路を仙ヶ岳までピストンした。04年5月KIさんと行った時ササの花を見たので、その後どうなっているか気になっていた。また、シカがササを食べて一面刈り取ったようになっているとの情報が2件あったので、これの観察もしたかった。

1. かもしか高原のササ
昨日までの遭難騒ぎのあった荒れた天気とは異なり空はうす曇で絶好の登山日和になった。東海自然歩道のかもしか高原までは階段になっているところが多い。かもしか高原のササ原は元々高さが膝ほどよりない。葉にシカが食べたような跡は見られなかった。
2. シカが食べた跡があるササ
臼杵ヶ岳から下っていくと以前花を見た辺りのササが枯れていた(No.12)。なお下るとシカが食べて葉の先が無く枯れているようなササがあった。防御ネットの中のササは生きいきとして緑の葉を付けていた。ここのササはかもしか高原のササと同じ種に思えた。
3. 船石
ヤッケをはおい手袋をしていても風が当たると冷たい。船石に乗ると、どうしたことかここは無風でポカポカしている。大休止には絶好点だ。いつまでも休んでいたい気分だがまだ先は長い。
4. 庭園のようなササ原
岩っぽいところを下り尾根のすぐ下をトラバースしてササ原に降り立つ。ササ原の中にアセビがまばらにある。いつ来ても気持ちがよい。中に獣道が2本走っている。シカもここで遊ぶのだろう。獣道にはシカの糞がやたらと多い。三重県側へは葺谷道が下っているのだが、その標識は無くなっていた。
5. 愛知県連鈴鹿自然観察点標識「第14号定点観察点」
ヒノキの植林帯を登り、御所平南端に着いてピークに立つと滋賀県側が一望できる。これから登る仙ヶ岳は勿論鎌ヶ岳や雪の積もっている雨乞岳も望める。緩やかな尾根のササ原をアップダウンして行くと、ササの観察点があった。
6. 背丈30〜50cmの枯れたササ
ND会のKYさんはこの辺りのササについて「背丈が同じ高さなのでシカが食べた結果そうなったのだろう」と言っていたが、これは違うと思う。20年ほど前から背丈の低いササであったし、04年5月時点でも緑色をしていた(No.13)。ここのササがミヤコザサであれば毎年枯れて葉を落とす自然の営みと思われる。ササの種の同定が必要であるが私は以前からここのササはミヤコザサだと思っている。
7. 御所平の標札
さらに登り返して進むと右手に小鹿が横たわっていた。曇った青白い目を開けたままなので気持ちの良いものではない。何故こうなったのか可哀想だが、どうしようもない。左の木に「御所平」の標札が掛かっている。右はササ原だ。
8. 仙ヶ岳を見ながらササ原を行く
ササ原は開けているので見晴らしがよい。進行方向には鎌ヶ岳・御在所山を望み、右前方には宮指路岳や、これから登る仙ヶ岳と西南尾根の奥には野登山も見える。仙ヶ岳まではまだ遠い。
9. 仙ヶ岳山頂にて本日のメンバー
御所平北端までの滋賀県側にある萱場の防御柵は、以前の鉄製のものも新しいビニール製のものも杭が倒れたり折れたりして全く役に立っていない。しかも近くを歩いてこれに引っ掛けることすらある。撤去することも出来ないのだろう。北端から下ると鞍部に御所谷への標識がある。登りつづけて山頂に立つ。2人パーティーが登ってきたのでシャッターをお願いした。
10. 山頂のササ
安楽越へは難路と書かれている。ここの下降点は昔も今もササが被るようになっているが少しの間だ。上から冷たいものが落ちだしたようだ。今日は雨の確立は低かったのだが。帰りも遠いので退散しよう。
11. 安楽越からつづく県境稜線
ササを抜けると視界が広がる。県境縦走路を見下ろす。帰りもこれを下るのだ。見るからに遠い。小さなアップダウンが多いのもよくわかる。
12. ササ枯れ
臼杵ヶ岳への登り返しでは04年5月ササの花を見た(No.14)。今回この辺りのササは枯れていた。ササは60年かに一度花が咲いて枯れると聞いたことがある。また老齢になったササは最後に子孫を残すために花を咲かせて終わると聞いたこともある。何れにしてもシカが食べて枯れたとは思えない。ここのササは背丈は1mくらいあり茎が細いので、かもしか高原とか御所平また仙ヶ岳山頂部にあるものとは異なる種のように思えてならない。霊山・御池岳奥ノ平・イブネ・クラシの種とも違うように見える。ただし御所平のササは、イブネ・クラシの背の高いササが枯れた後のササと、枝分かれの仕方が似ているように思われる。
13. 参考
(04年5月12日)
14. 参考
(04年5月12日)
概念図はこちら
安楽越から仙ヶ岳のピストンは現在の自分としては行程的に長過ぎるのでどうかと思ったがHSさんにゆっくり歩行と十分に休憩するお願いをして可能となった。
ササの観察も行えたので満足している。今後ミヤコザサ・スズタケ・チマキザサ・イブキザサ・チシマザサ等種の同定が重要と思う。特に担当のイブネ・クラシでは種を見極めたいが成長したササがなくなっているので困難ではある。
2006.3.21 T.Yamada


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