雨乞岳山行記 H.Y

目的 梅雨の暑さの中、鈴鹿第2の高峰を登る
山名 雨乞岳(あまごいだけ)
山域 鈴鹿 
日程 2009年6月26日(金曜日)
天候 晴れ
メンバー 2名 CL Y本 SL Y井

行程
7: 07 [朝明渓谷駐車場] 7:20・・・8:32 [根の平峠] 8:47・・・[上水晶谷出合]・・・ [コクイ谷出合]・・・11:53 [杉峠] 12:10・・・14:43 [雨乞岳山頂(1238.0m)] 15:07・・・[杉峠] 13:37・・・[コクイ谷出合] 14:57・・・[上水晶谷出合] 15:21・・・15:48 [根の平峠] 16:05・・・17:06 [朝明渓谷駐車場] 17:18・・・17:21 [三休の湯] 18:12

かって近鉄が主催し人気を博していた「鈴鹿セブンマウンテン」、その中の一山がこの雨乞岳だ。鈴鹿では御池岳(1247m)に続く2番目の高峰(1238m)である。御在所の望湖台から真西に見える雨乞岳は、北東の山腹斜面が大きく崩壊しているのが目に付き痛々しさを感じる山だ。鈴鹿スカイラインが昨年の豪雨で崩壊してから武平峠への車でのアクセスが不便になった。今回のコース選択でも武平峠からのコースを検討したのだが、Y本さんもこちらからのコースは経験が無いと言う。一般登山道として山と高原の地図にはコースタイムも掲載されているが、確実性を重視して朝明渓谷からのコースに決めた。

朝明渓谷の駐車場に着いたのは、7時少し過ぎたところ。工事現場の作業員風の人が何やら帳票らしきものを書き込みながらこちらへやってくる。アッ!まずい!と思ったが仕方が無い。初めて駐車場料金500円を払う羽目になった。話を聞くと7時少し前から徴収を始めたそうだ。我々より前に来ていた2台の車は、徴収員の方より前に来ていたという。ここに来て徴収されたのは初めてだった。


前日、25000地形図の雨乞までのルート上に、いくつか目標地点を定め、出発地点から目標地点まで直線を引き、磁針に対して進行方向の方位角が何度かを計測して記入しておいた。首からぶら下げている磁石の進行方向矢印に各地点毎の方位角をセットして歩けば、目的地を確実に捉えられると今年1月の女性交流山行守屋山の講習で習ったことを試して確認することとした。

根の平峠までのルートが以前と比べると格段に整備されていた。新ルートらしき道も3箇所ほど見られたが往きは従来の道を通った。帰り余裕があれば新ルートを回ってみることにした。

根の平峠からタケ谷、上水晶谷、その先のコクイ谷出合までのルートは、私はポイントが掴めておらず少々不安を感じながら先頭を歩いた。根の平峠から上水晶谷への分岐の目印は、大石だった。この辺りの道ははっきりせずアチコチに踏み後があった。Y本さんからのアドバイスでこれははっきり確認できた。


ここまで不安な敵、「ヤマビル」に取り付かれていない。上水晶谷での休憩も水辺の砂地岩場付近のほうが安全だと考えた。ところがどっこい、Y本さんの足元に忍び寄ってきた奴がいた。いるはずがないと考えた場所にいたので驚いた。しかし、「真昼のジョニー」がしっかりかけられている登山靴には登れない。登ろうとすると、刺激で縮み上がり固まってしまう。効果てきめんであった。

コクイ谷から杉峠へのルートに入る場所が、わからない。Y本さんが川の対岸に突き出ている岩の向こうだと教えてくれた。なるほど良く良く見れば、その先の岩に薄くなってはいるが赤ペンキの指導マークがある。一人できたら、ここでリタイヤするほど考え付かない場所がそのルートだった。

イブネの帰り佐目峠からショートカットして下りてくる下山道との出合を過ぎて間もなく「御池鉱山旧跡」と言う銀・銅を採掘した場所で休憩した。ここまで30分近く計画より前倒しになっていた。杉峠まで25分とある。ところがこの後私は大失敗をやってしまった。


首から提げている磁石は杉峠を目標に進行方向をセットしてある。25000の地形図には表わされていない小さな谷の脇を進むうち対岸に踏み跡を見つけた。確かに渡渉している。その手前にも青いビニール袋が木にまいてある。ここを渡るのだと思った。

谷筋を進むうち踏み跡が消えた。これはおかしいと一度元に戻った。対岸に渡らないでその先に行くとケルンが積んであった。私は、ケルンをケルンと認識しなかった。その意味を全く知性に伝達しなかった。Y本さんにも伝えなかった。ケルンを見ていないY本さんが対岸の道が正しいのでは?と言われた。もう一度先に進んでみることにした。谷筋の先は鞍部が見え空が見えていた。それ程の急登に思えなかったし、水も消え、滝も無かった。尾根の位置、地形図からは道をはずれていないように思える。磁石も目的地が谷の上部を指している。このまま強引に登ろうと私が言った。50m位と見た。

かなり悪戦苦闘の末、谷を横切っている明確な登山道にぶつかった。登山道へ這い上がると5分足らずで杉峠に着いた。今回の体験もただ運が良かっただけかもしれない。初心者は、はっきり正しい道を確認できるところまで戻るのが正しい歩き方だと反省している。杉峠に付いた時は計画通りの時間になってしまった。登山道でない谷筋登りは距離は短くとも時間と体力を消費した。


雨乞岳は目の前だが、急登のピークの後ろで見えない。40分の登りの途中鹿の白骨死体が登山道上にあった。ピーク直前は笹が深くなり、背丈を越える笹藪コギとなった。足元を見ようとしても見られないくらいの密度で群生している。山頂直下の沼を過ぎてすぐに山頂に出た。やっと着いたと言う心持だ。薄晴れのため遥か遠くまでと言う訳には行かなかったが、かなりの眺望を楽しむことができた。時間があれば、東雨乞岳と七人山をピストンしたかったが、体力的にもあの谷筋登りで難しいと思った。次回は歩いてみたい。

昔の鈴鹿はどの山も笹で覆われていたとY田さんから聞いたことがある。この雨乞岳は、その昔の鈴鹿の山の面影を残している貴重な山なのではないかと思った。笹枯れがここまで及ばないことを祈るばかりである。
杉峠からの下山道は、大失敗の間違った谷筋の分岐まで北尾根を大きく高巻いており、ケルンはそちらへ導く道標であったことを確認した。


根の平峠から、朝明までのルートに新しい道がついいていたので3本とも歩いてみた。いずれも朝明川の渡渉を極力避けるように付けてあった。やむを得ず徒渉しなければならない箇所も木の橋が渡してあり、安全になっていた。いずれの道も広く安全で尚且つ距離が短縮しているように感じた。朝明の駐車場には朝停めた横の車がまだいた。計画書どおりの時間で下山報告を入れることができた。この後、いつものように温泉で身体をゆっくり休めた後帰名した。

この日出会った登山者0。総行程13時間、約14Km、歩行約8時間30分。
入道ヶ岳に続いての長距離歩行、今回も歩き甲斐があり大変満足した。お誘いいただき一緒に歩いてくださったY本さんには、車の往復送迎と共に感謝したい。いつもいつも感謝である。合掌。
概念図はこちら


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